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1.バルセロナ ①(ラス ランブラス通りほか) [15/9北スペイン]

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バルセロナのシンボル、サグラダ ファミリア教会には三日目に訪れた。


 
 [初めての北スペイン]

これまでスペインには何回か行っているがすべてアンダルシアを中心にした南部ばかり。勿論、紺碧の地中海といつ訪れても太陽が輝く温暖な気候に魅せられてのことだ。
しかし、今春北スペインに行く話が仲間内で出て、これは願ってもないチャンスとすぐ検討を開始した。

旅はすべて自分達で勝手気ままに手作りすることとし、日程は勿論、飛行機の手配、宿の予約、現地での移動など自ら手配することにした。
今時はネットがあるので情報は簡単に集められる。あとは手に入った情報を根気よく吟味し比較して決めていけばよい。
この過程は結構楽しくて本チャンの前に一度机上で旅をしている気分にさせてくれる。

今回のルートはバルセロナを起点にサラゴサ経由パンプローナへ、さらに北に上ってビスケー湾に面したリゾートの町サン セバスチャン、そしてバスク地方の中心都市ビルバオに回り、最後はマドリードに出て帰国という2週間の日程になった。
移動はすべて手っ取り早い公共のバスを利用することにした。

以下、写真を見ながらその時の状況を思い出しつつ、折々を辿ってみよう。


 [成田→イスタンブール→バルセロナ]

少しづつ日没が早くなった9月、まだかすかに明るさが残るうちに成田空港に到着。
今回の便はイスタンブール経由バルセロナ行きのトルコ航空の夜行便、結構日本人客も多くて殆ど満席状態だった。

日本発はさすがに定刻どおり、予約の席は通路側、すでに隣りには若い外国人カップルが座っていた。
どこの国の人かと思い、時折聞えてくる話声に聞き耳を立てていたがあまりにも早口で何語かさえも分からない。でも長い機中、あるところで聞き取れた一言は何とスペイン語だった。

ライトが消された夜中の数時間が過ぎ朝食がサーブされる頃になってようやく話しかけるタイミングがきた。こちらがスペイン語を少し話すのが分かると気さくな反応を返してくれた。
彼らは夫婦で、スペインのリゾートとして有名なカナリア諸島から日本へ観光(新婚旅行?)に来た帰りとのこと、如何にも人の良さそうなダンナは不動産経営者、美人でインテリ風の奥さんは何と弁護士だとわかり、二人の人柄がにじみ出る品の良い話ぶりに納得した。

日本ではスペイン語をしゃべる機会がなかったとか、彼らにとっても思いがけなかったようで拙いレベルでも結構話は弾み、別れ際にはテネリフェ島に来たら案内するからと頼んだわけでもないのに連絡先のメモをくれた。
偶然とはいえ、隣りになった彼らのお蔭で、語学訓練(?)も兼ねつつ楽しいひと時を過ごさせてもらった。


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平日の夕方、成田線は通学時間も終えたのかガラガラ、ローカル線の雰囲気でのんびりしたもの。


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車内から見える風景はそろそろ日没が近い。



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成田駅で快速エアポートに乗換え。



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概ね2時間前のチェックイン、特段の混雑もなくスムーズ。



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今夜の便はTK0053(トルコ航空)便でまずイスタンブールに向う。搭乗口47番ゲートを確認。



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まだ出発まで時間がある47番ゲート。閑散としている。


 [イスタンブール空港]

正味12時間のフライトで夜明け前イスタンブールアタチュルク空港に到着。勿論初めての土地。ここでトランジットし、バロセロナ行きの便に乗換える。

この空港はイスタンブールの町の欧州大陸側にあるとのことで既にヨーロッパ大陸に足を踏み入れたことになる。
乗換えのコンコースで出発便のボードをみるとその便数の多さに驚く。トルコ最大の空港でありハブ空港として西欧・東欧・中東の諸都市を中心に殆ど全世界とつながっているようだ。

2000年代当初に国際線ターミナルが新設され増強も行われてきたようだが、眼前の利用客の多さ、待合ロビーの手狭さを見ると既に限界に近づいているのは明らかだ。

ボードにはバロセロナ行きの便名は出ているもののゲート番号は空欄のまま、それでも出発の1時間前になってようやく番号が表示され搭乗口へ移動した。



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コンコースの出発便案内ボード。



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出発便のボードには 7:35 から 11:15 までの出発便が掲示されている。殆ど5分間隔で続いている。ヨーロッパ全域を中心に北米・南米・アフリカ行きも含めて結構な便数だ。まさしくこの地域のハブ空港なのだろう。



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ようやくボードに出発ゲートの案内が出てそっちに移動するが、早朝にかかわらず待合ロビーはかなりの混雑だ。
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夜が明けたイスタンブールの空港。見えるのはトルコ航空の機体ばかり、ここはトルコ航空の本拠地だから当然のこと。




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イスタンブール発バロセロナ行きの機材(エアバスA330)、出発ゲートからはバスで向かい久しぶりにタラップを上った。



 [バロセロナの宿]

バルセロナには定刻どおり11時半に到着。
EU圏への入国はここバルセロナになるのでそれなりの審査を覚悟していた。トランジットとはいえ最近何かと世界の眼が集まる中東のトルコ経由で来たので身構えていたのだが、あっけない審査で気が抜けてしまった。

空港では宿に向う前に一仕事を済ませる必要があった。
今回の宿はホテルではなく”アパートメント”をネット予約していたのだが、予約時に空港に着いたら電話連絡するように言われていた。アパートの鍵の引き渡しや宿代の支払いなどの手続きがあるからだ。

通話できるスマホを借りて指定の番号に電話してみるとスペイン語で応対してきたので、名前を名乗り空港に着いたこと、これからタクシーで宿に向うことを伝えた。

その住所は空港からはバルセロナの中心市街を挟んで反対側のアシャンプラ地区だ。
タクシーの運転手に住所を見せると30分ほど走り、整然とした碁盤目の街角に面したマンション風の建物の前に車を止めた。ここで待っていれば宿のオーナーが現れるだろうと思っていたら、建物の扉が開いて若い男二人が我々に入れという。

建物は普通のマンションのようだったが、2階でエレベーターを降り一軒のリビングに案内された。
彼らはフランス人の大学生(スペイン語はしゃべれない(!?)ので英語でという)とのことでオーナーに代わって宿泊手続きを任されているらしい。

用意していたのは定型の契約書らしく設備内容、宿泊費、宿泊条件などについて説明し始めた。
全体で80㎡、部屋数もリビング・ダイニング、キッチンの他に寝室が3つ、トイレが2つあり3泊4日の宿泊には十分。

ドンチャン騒ぎは絶対にダメ、22時から8時までは騒音を立てないこと、禁煙厳守、使った鍋・皿などは洗って戻すこと、出たゴミは分別して街路にあるボックスに捨てることなどの項目が契約書にあり、一つひとつ確認し合う。そんなことが終わってようやくサインとなり、宿代と保証金(何事もなければ後で全額戻る)をカード払いして部屋の鍵を受け取ることができた。

このマンションは予約サイトで探し出した候補の中から、立地、値段、部屋数などを吟味して選んだもの。最近日本でも話題になっている”民泊”(部屋貸し)とは違い、丸ごとの一軒貸しなので家族単位などで少し長期間、自炊しながら経済的に滞在したい向きなどには悪くない選択だろう。

日本の民泊ではこれほど契約をキチンとやっているか知らないが、管理人が常駐していないマンション一軒を足掛け4日間占有するのだからやむを得ないとは思う。バルセロナではこの手の宿泊方式はごく当たり前のことになっているようだが、後で泊まった他の町ではこれほどの厳密さはなかった。

すぐ近くにスーパーもありある程度の料理をすることもできたのだが、結局台所は殆ど使わずじまいでちょっぴり残念ではあった。

これでバルセロナの宿は確保できた。成田を飛び立ってから丸一日、その間2~3時間しか寝れていないところに安堵感が加わって疲れと眠気がどっと襲ってきた。



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3泊したマンションの建物、アシャンプラ地区のNápols通りに面しサグラダ ファミリアから数ブロック下がってきた辺りになる。




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建物は築××年?、滞在したのは2階の角のあたり。



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リビング、ここのテレビはついにつけ方(?)が分からなかった。




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寝室の一つ。




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キッチンの一角。冷蔵庫、レンジなどの家電、必要な調理器具・食器類はひと通り揃っている。




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リビングから見る外の景色。交差点の角に面していたが騒音は気にならなかった。


 [北バスターミナル→カタルーニャ広場→ラス ランブラス通り]

眠いとはいえ、まだ午後の3時だ。でも寝てしまうと時差調整が乱れてしまう、ここは我慢して周辺の偵察も兼ねて街に出てみることにした。

マンションを出て最初に行ってみたのは1ブロック先の北バスターミナル。明々後日の朝、このターミナルからバスでパンプローナ方面に向かうことにしているのでその下見だ。
ターミナルはすぐ判ったがこの町の規模からすれば古ぼけて荒れた感じのバスターミナルだったのはちょっと意外だった。きっと近い将来建て替えられるだろう…

切符の窓口などを調べていたら2階に自動販売機があるのを見つけ、あっさり3日後のサラゴサ(パンプローナへ行く途中で下車する予定)行きの切符をゲット、思いがけない収穫だった。以後自動販売機にはいろいろな町・場面でお世話になる。
自動販売機はしゃべる必要がないので窓口と比べると楽なのだが、通じるかどうか不安を感じながらの窓口購入のスリル(?)を楽しめないのは勿体ない気もする。上手く買えた時はそれなりの達成感がある。

この後すぐ近くの地下鉄1号線のアルコ デ トリウンフォの駅から二駅先の観光の中心地、カタルーニャ広場に向った。地上に出ると昔見た景色が拡がっていて一安心。
ここはバロセロナ観光の起点であり、スリ・置き引きの多発地帯としても有名だが相変わらず観光客で一杯だ。

広場はブラブラ横切っただけでラス ランブラス通りに入り港方向に下ることにする。
この街路は、広い中央分離帯が遊歩道になっていて至る所でやっている大道芸を見ながらそぞろ歩きが出来るバロセロナの名物通りだ。


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北バスターミナルの正面は立派に見えるのだが、中の施設は古めかしい印象。



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2階に上がるとALSA(スペインの主要バス会社)の自動販売機が並んでいた。



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カタルーニャ広場。奥の建物はエル コルテ イングレスのデパート。



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噴水の周りは観光客で一杯。置き引きに要注意!!



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広場の一角が市内ツアーバスの発着場になっている。このバスに乗れば効率よく市内を回れるのだが、今回は見所が決まっていたので利用せず。



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ラス ランブラス通りの広い遊歩道。



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歩いているのは殆ど観光客のようだ。



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日が傾いてきた夕方のラス ランブラス通り。道路沿いの建物はセルス リボリ ランブラという四つ星ホテル。この後すぐそばの「サン・ジュセップ市場」に向った。


 (以下、「バルセロナ②」に続く)


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