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リスボン⑤(ケーブルカーと展望台)


 ■ ファドハウス(Casa do Fado)の予約

レストランを出たのは4時前、朝からかなり動き回っていたので一度ホテルに戻って一休みしたくなった。
「フィゲイラ広場」から「ロシオ広場」を突っ切り、今朝はストで閉まっていた地下鉄「レスタウラドーレス」駅からホテルへ戻った。

いつもは誰かしら話し込んでいるホテルのフロントだが、ちょうど午後の閑散な時間帯なのか今は誰も居らず、男性が一人パソコンの画面を眺めている。
これはチャンスと彼に話しかけてみた。

「明日かあさっての夜、ファドの店に行きたいのだけどどこか予約できます?」と訊くと愛想よく受けてくれて、「食事付きか、食事なしか」を問われた。気楽にファドを聴いてみたいと思っていたので「食事なしで」と返答。
「それならここがいい」といってすぐ電話で予約してくれたのが「Cafe Luso」という店。

持参の旅行書にも載っていたから有名なのだろう。明日の夜、22時30分の予約になった。やはりリスボンの夜は結構遅い。
地図で教えてくれた店はバイホ アルト地区のサン・ロケ教会のそばで地下鉄でもいけそうだ。

部屋に戻り横になって何とはなしに テレビをみていたら日本で震度7.1の大きな余震があったというニュース。大きな被害があったようには見えなかったが大丈夫か・・・

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ファドハウス「Cafe Luso」


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「ロシオ広場」。この白と灰色の石灰石で作られる石畳の波模様は特徴的で市内のいろいろな所で見られる。



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「ロシオ広場」の北側に面した国立劇場。日本ではちょっと見られない立派な構えだ。正式には「ドナ・マリア2世国立劇場」といい、演劇、オペラ、バレエなどが上演されるようだ。




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地下鉄「レスタウラドーレス」駅のプラットホームに電車が到着、これでホテルに戻る。




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下車した「パルケ」駅の階段。御茶ノ水駅ほどではないが地上の出口が丘の上になるのでホームはかなり深い。ホテルまで5分。



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予約してもらったファドの店、「Cafe Luso」のパンフレット。なかなか良心的な店だった。



 ■ グローリア線のケーブルカー

起伏の街リスボンにはあちこちに展望台がある。
その中で「アルカンタラ展望台」からみる夕暮れ時の景観は必見と案内書にある。方向的に西日に映えるリスボンの街並みが見れるらしいのだ。 
今日も好天が続いているので夕暮れ時を見計らって現地19時着を目標に再びホテルを出た。

展望台はバイホ アルト(Bairro Altoで高台地区の意)にあり、グロリア線のケーブルカーで登るとすぐだ。例によって地下鉄「レスタウラドーレス」駅で降り地上に出ると急坂の下でケーブルカーが観光客を待っている。

このケーブルカーはリスボン紹介に必ず登場する街のシンボル的存在、低部にある「レスタウラドーレス」駅と高台のバイホ アルト地区をかなりの急勾配で結んでいる。

本来、市電や市バスと同じ黄色の車体なのだが、本物がこんなに薄汚れているとはいささかガッカリではある。しかしそこが古色蒼然とした(=色褪せた?)街並みにピッタリくるのかも知れない。

落差は数十mぐらい(?)で線路の横には歩道もあり歩いても登れる。後日歩いてみたが10分そこそこで登れたと思う。


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広告なのか、単なる落書きか、それとも装飾?、とのかくケーブルカーの車体はサイケデリック。



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歩道の途中から終点を見上げる。傾斜はスキー場の中級者用斜面くらいか(?)。



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線路両側の壁も落書きが一杯。




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グローリア線ケーブルカーの終点。


 ■ (サン・ペドロ・デ・)アルカンタラ展望台

ケーブルカーの終点を右に
行くとすぐに展望台に出る。小さな公園に整備されている「アルカンタラ展望台」だ。
前面の展望柵からは赤茶のレンガ屋根と白い家壁のコントラストが美しい夕方のリスボン市街が拡がっている。

眼下の谷底に「リベルタドーレス通り」が通る「バイシャ」地区の繁華街、それを挟んで対面の丘陵部には夕日に映える
「サン・ジョルジェ城」も見える。
確かにこうやって見ると、「7つの丘の町」の別名どおり平坦な部分は殆どなく街並みは丘陵の山ひだに拡がっている


この日は、天気は悪くはないのだが思ったほど視界が利かず今一つ。後日訪れた向かい側の「サン・ジョルジェ城」からの景観は見事だった。


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対面中央右の頂部は「サン・ジョルジェ城」。崖下の灰色屋根はポルトガル国鉄(CP)のロシオ駅だろう。




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北東の方向を望む。




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前面展望台の後方には木立がありベンチが並んだ小公園になっている。




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3日後に登った「サン・ジョルジェ城」からの景観。快晴の午前中の時間帯で見通しは最高。眼下に「フィゲイラ広場」が見え、対面の丘の中腹の緑が「アルカンタラ展望台」のはず。




そう言えば明日の予約を取ってもらったファドハウスもバイホ アルト地区だったはずだ。地図をみると「アルカンタラ展望台」から歩いてすぐだ。明日の夜のために店の所在を偵察しておこう。

展望台からカモンイス広場に向かって狭いバス通りを少し行くと左側にサン・ロケ教会があり、その前の広場を右に折れた先にファドハウスの看板を見つけた。
これで明日は夜でも迷わずに来れそうだ。


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サン・ロケ教会前を右に折れた右に予約した「Cafe Luso」の看板を見つける。



まだ日没まで少し間がありそうだが、時刻は19時半を回っている。今日3度目の地下鉄ブルーラインでホテルに向かったが、最寄の「パルケ」駅はやり過ごして一つ先の「サン・セバスチャン」で下車した。駅に隣接したデパート「エル・コルテ・イングレス」のスーパーで食材を仕入れるためだ。

このデパートはスペインで最大のデパートチェーンでリスボンにも進出しているのを案内書で見ていた。
缶ビール、ワイン、チーズ、生ハム、果物などホテルで簡単に腹を満たせる食材を購入、さほど食欲があるわけでもないので部屋でのんびり夕食を取ることにした。

数えてみると、今日一日で地下鉄に7回、ケーブルカーに2回乗った勘定(すべて朝購入した「リスボンカード」を使用)だが、後日のスペイン移動時の切符も入手できたし、まずは無駄なく動けたと思う。

こうしてリスボンの初日は無事終了、明日はどうしようか、好天が続くようなら市街を出てシントラ・ロカ岬・カスカイス方面に行っておくのがよさそうだ。

 (以下、「リスボン⑥」に続く)


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