リスボン②(旅の準備)
■ 旅の計画
ここで今回の旅計画について記録しておこう。
この旅行、準備の時間的余裕もあり少しづつだが相当前から下調べを始めた。
もともと物見遊山の旅行はあまり好まず、いつものコスタ・デル・ソルの街でブラブラ生活できればそれで良しと思っていたが、今回は以前に実現できず仕舞いだったポルトガルのリスボンに寄ってひととおり”観光”してから陸路で南スペインに入るという行程にした。
時期は暑くも寒くもない4月に設定。この時期の南スペインは絶好の旅行シーズンだと思うのだが、有り難いことにハイシーズン扱いではないので夏のように混雑(その時期に行ったことはないが相当なものらしい)しないし、ホテル代もまだ高くはならない。
計画準備の基本は航空券と宿の手配、今回はさらにリスボンからマラガへどうやって行くかも調べておく必要もある。
■ 航空券
航空券についてはまずいつものように欧州系の航空会社のサイトを中心に数社、そのほか格安航空券サイトもチェックする。行き先はリスボン、帰りはマラガからのいわゆる”オープンジョー”というチケットになるが、いずれにしても直行便はないのでヨーロッパのどこかで乗り継ぐことになる。
この前提で相当前から時々ネットでチェックするがなかなか自分の相場観に合うものが見つからない。値段がまずまずても乗り継ぎが不便(乗り継ぎが綱渡りだったり、乗り継ぎ地で一泊せざるを得なかったりなどいろいろ)なケースが圧倒的に多い。
さらに価格はかなり激しく変動していて折角良いチケットを見つけたと思っていても比較している間にいつの間にか消えてしまうこともあった。
それに近年は航空運賃に”燃油サーチャージ”と称する無視できない額が乗っかるのでその辺も含めてみないといけないのだが、3ヶ月ほど前になって意外にもANAでまずまず納得のチケットが見つかった。 しかし、期間を当初考えていた1ヶ月間取ると、なぜか極端に高いものになるので日程は20泊22日で妥協した。
■ ホテル
航空券をゲットしたら次は宿だ。 これも時間がある時に日本語、英語、スペイン語などの複数のホテル予約サイトで良さそうなホテルをピックアップし場所、宿代、設備、宿泊客の評判などを吟味しながら比較してみた。
結局、前回使ったことがあるスペインーマラガを本拠とするホテル予約サイトが地の利があるのか物件数が多く他サイトとの比較でも有利な場合が多かった。
ただし、このサイトでは予約手続を進め確認ボタンを押すと即座に宿泊費全額がカード決済される。一瞬大丈夫かなと思うのだが過去の実績からみて問題はない。
それに万が一キャンセルせざるを得なくなっても、宿泊の3日前ぐらいまでなら手数料なしで取消できるシステムなのは安心感がある。
今回の予約すべき宿は3ヶ所。
まずリスボン(5泊)、それにマラガへの移動途中で1泊するセビージャ(セビリア)、そしてマラガ近郊のリソート地フエンヒローラ(14泊)である。勝手知ったるフエンヒローラはキッチン付きのアパートメントホテル、他は普通のホテルにした。
リスボンは初めてでまったく土地勘がなくどの辺に宿を取ればいいのか分らない。 まずは歩き回るルートを考えながら手持ちの案内書にある地図で街に慣れるべく紙上トリップを繰り返す。
リスボン自体は人口約60万程度(周辺都市圏を含めて250万程度)でそんなに大きな町ではないが、市内は地下鉄・市電・バスなどの公共の交通機関が充実しておりタクシー利用も問題ないようだ。
結局いくつかあった候補から閑静な公園そばでセントロ(中心街)にも地下鉄で簡単に出れるホテルを選択した。勿論、値段や利用者の評価も吟味した上だが。
セビージャの1泊も中心部に近く乗り継ぎのバス・電車の駅に近いことを優先。
フエンヒローラは以前泊まったことのあるそこそこのホテルがとんでもない安さで出ていたので先ずこれを選択、ただし後半のセマーナサンタ(聖週間)に入ると価格が倍以上になることが判り別のホテルを探して移ることにした。幸いリゾート地でホテルは多くまだ混む前なので選択には困らない。
ということでホテルの予約は合計4つになった。
■ 南スペインへのルート
勿論空路もあって1時間もかからないようだが、チケットは現地購入になり日本では入手しずらいようだ。
一方、電車・バスはリスボン中心のネットワークが発達していて、北進してポルト経由スペインガリシア地方につながるルートと、南下してファーロからセビージャに至るルートが主力のようだ。
元来、ポルトガルとスペインの国境はアルプスやピレネーのような山脈で遮断されているわけではないのでもっと内陸で幹線が発達していてもいいはずなのだが、歴史的背景なのか産業的にめぼしい町がなかったためかあまり発展していない。
従ってリスボンから南スペインへ行くにはまず南下して大西洋沿いのファーロへ、さらに東進して国境になっているグアディアナ川を渡りセビージャに行くのが基本のようだ。
なお、鉄道は国境を超えてつながっておらず、直通列車がないのがちょっと残念だ。
リスボン→ファーロは電車、ファーロ→セビージャはバス、1泊後、セビージャ→マラガは電車で移動。セビージャからはコルドバを経由しない在来線もある。フエンヒローラはマラガから海岸沿いを西へ近郊電車で約50分。
今回の旅では急ぐ必要もないので途中の景観を楽しめる陸路の移動を考えていた。
当初頭にあったのはスペインのバス会社の便で、直行の夜行バス(リスボン21時→セビージャ05時→マラガ09時)とセビージャまでの昼間のバス(09時半→17時半)を出していたが、乗りたい後者は毎日運行しておらず曜日が合わなかった。
一方、ポルトガルのEVA社(ポルトガル南部を主にカバー)は、ファーロからだが国境を越えてセビージャへ日中に4本出していることが判った。
このバス便を前提に、リスボンからはポルトガル国鉄(CP)のインターシティ(ICの呼称になっていた)でファーロへ行き、EVA社のバスに乗り継いでセビージャへ、翌日スペイン国鉄(renfe)の特急(コルドバ経由で高速新線を走る)でマラガへ行くことにした。
このほか、リスボン市内・外の見所の下調べ、セビージャ1泊の過ごし方、フエンヒローラでは可能なら街のスペイン語学校に通えないかなども調べてみた。
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