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④ フエンヒローラの春祭り (1)

[お祭りの情報をもらう]
そろそろ帰国間近の5月最初の金曜日、旅の後半に泊まっていたトレモリーノスのホテルのフロントで日本人の女性スタッフYさんからこんな情報をもらった。
いわく、「今フエンヒローラでやっているフェリア(お祭り)に日本が初めて参加しているそうですよ。明日はパレ-ドがあって日本館に行けばおスシを食べれるらしいですよ。」とのことだ。

彼女はこのホテルで主に午後の時間帯レセプションに入っていた。それにしても、スペインもマドリーやバルセロナならいざ知らず、滅多に日本人を見かけることもないこの地方の町でこんな形で同胞に会えるとは偶然とは言えびっくりだった。

ところでこのお祭りは現地では単に”フェリア”と呼んでいたが、毎年5月第一週の週末、フエンヒローラの町で催される春のお祭りといったところで、観光で食べているこの町の名物イベントになってきているようだ。

お祭りの正式名称は「Feria Internacional de los Pueblos」となっていて内容からすれば「世界民族祭」(Puebloには村、町、民衆などの意味もある)といったところだろうか。

観光案内所でもらったパンフレットによれば今年で14回目、30を超える国と地域が参加し訪問客は70万人(主催者側の発表数字でちょっと眉唾でみる必要がありそう?)に達するとある。
また、祭りの基本コンセプトは民族それぞれの文化の紹介を通じてその違いを知り、理解し、交流して相互に受け入れることと紹介している。


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パレ-ドの終点でもある「Palacio de la Paz」広場(メイン会場)のゲ-ト。垂れ幕にⅩⅣ「Feria Internacional de los Pueblos」(第14回世界民族祭)の文字が並ぶ。


[お祭りのイベントは?]
早速次の日の土曜、電車で20分足らずのお祭り会場に出かけてみた。つい10日ほど前までこの町に泊まっていたし昨年も滞在したので様子はおおよそ分かっている。
会場は町の東側にあるかなり広大な常設の催し物広場(パラシオ デ ラパス広場)を主会場にしている。

さて、お祭りのメインイベントは二つ、ひとつは土曜日の昼に行われる街頭パレ-ド。参加国・地域の人たちがご自慢の民族衣装で町の中心街を練り歩く。
もう一つはお祭り期間中(金曜から日曜まで)、メイン会場で行われている各国・地域の民族音楽・舞踊や名産・物産の紹介・販売・見本市だ。

参加各国・地域には会場中央を通る道路を挟んで両側に並ぶ既設の小パビリオン(カセタ;小屋)のスペ-スがあてがわれていて、飾りつけがなされた内部の舞台では民族音楽や舞踊などをやっている。傍らにはその国でしか食べれないファストフ-ドや飲み物を出すコ-ナ-などもあって目・耳・舌・喉でその国の雰囲気を楽しめる仕掛けになっている。

[パレ-ドを見物]
後で日本館は行ってみるにしても30以上ある各国のカセタを一つ一つ覗いていたらいくら時間があっても足りそうにない。今日土曜のメインイベントはパレ-ドなのでこちらに焦点をあてて見物しやすいポイントで網を張ることにした。

パレ-ドは町の西側にあるエスパ-ニャ広場を出て中心街を通り、メイン会場のあるパラシオ デ ラパス広場まで約2kmを練り歩く。参加する国・地域は33を超えるという。日本に戻ってから写真を見ながら出場していた国・地域を数えたら33までカウントできた。
やはりスペイン語圏の中南米諸国が12と一番多く、北欧・東欧を含めたヨ-ロッパが8、スペイン及び国内の地域が5、中東・アフリカが3、アジア2、識別不能が3という内訳だった。

結局終点近くのオ-プンカフェで時間をつぶしながらパレ-ドが来るのを待っていると12時半すぎからスペインを先頭に続々と行列が到着。数人しか参加していない国から凝った衣装で50人規模の堂々たるグル-プもあったが、平均は20から30人ぐらいか。

この祭りのパレ-ドは規模も大きくなく、素人臭いアイディアと手作り風の印象は高校か大学の仮装行列を思わせるものであったが、それはそれで出場者も見物客も一緒になってのどかな春の午後を楽しんでいる様は平和そのもの、まさしく主催者側の思惑どおりになっているように見えた。
実際、アメリカこそ参加していなかったがパレ-ドにはパレスチナやイランも出ていたし、パビリオンの方にはイスラエル、エジプトの館もあった。


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パレ-ドのスタ-ト地点に向かう「パラグアイ」の一団。市内中心部からフェリアのメイン会場(パレ-ドの終点でもある。)に向かって歩いている途中ですれ違った。


以下、初参加の日本のグル-プも含めて撮ってきた写真で参加国のパレ-ドを観て頂きたい。ただし、多分撮りこぼしもあったはずだし、一部何処からの参加国か今となっては判読できない写真もあった。

  (パレ-ド後半の写真は、「⑤ フエンヒロ-ラの春祭り (2)」に続く。)



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最初に現れたのは「スペイン」の一団。真紅のドレスに身を包んだフラメンコ風踊り手たち。


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スペイン本国の次に登場したのはスペイン北部の「アストゥリアス(Asturias)州」。民族衣装などを見るとスペインのイメ-ジはあまり感じない(ケルト系?)がスペインという国の多様性を感じさせる。この州は1981年に自治州として承認されポルトガル語に近い独自のアストゥリアス語を持っている。


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楽器を抱えて散々歩いてきて疲れたのだろうか・・・、残念ながらどこの国からの参加者か分からず。



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掲げている紋章を調べるとスペインはカタル-ニャ州のバルセロナの北にある「テラッサ(Terrassa)」という町からの人達のようだ。





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この人達もテラッサからのようだがよく分からない。




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「ドイツ」の一団。殆どがが年配者だがこの白い衣装はどの地方のものか。




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目の前にいた人物(男?女?)の背中に思わず釘付け。「女美」のタトゥにびっくり。



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ガウチョ(gaucho;「アルゼンチン」のカウボ-イ)の正装?女性のドレスの青は国旗の色だ。



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パレ-ドの前が渋滞してしまい、アルゼンチンの行列は三々五々立ち話で時間つぶし。それにしてもカッコいい。



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サンバカ-ニバルで手馴れた「ブラジル」にしては参加者が少なくあまり盛り上がらない。



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「フィンランド」はサンタクロ-スをソリに乗せてトナカイに引かせている。



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スペイン北西部にある「ガリシア(Galicia)」地方の人達。詳細はよく分からないが地元の由緒ある「Coral De Ruada」という民族音楽合唱団(?)の衣装を着ている。




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ガリシアの人達の向うに「チリ」の国旗が見える。少ない人数ながら参加していたようだ。





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「ブルガリア」の後ろに「日本」の浴衣姿の一団がやってきた。



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先頭を行く黒装束の若者を見ると日本人ではないようだ。現地調達(?)したのだろうか。でも人力車に乗った浴衣姿のお嬢さんはまぎれもなくわが同胞のようだ。


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スペインでみる男性の浴衣姿も悪くない。提灯の用意も大変だっただろう。



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人力車に乗ったお嬢さんはまさしく日本のイメ-ジガ-ル。



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かなりの数の浴衣姿が続く。皆さんどの辺から駆けつけてきているのだろうか。マラガ近辺在住の邦人の方はそんなに多くないはず、グラナダやマドリ-からも来ているのか、聞かずじまいだった。




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「メキシコ」がやってきた。



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あでやかなな民族衣装の女性にマリアッチの楽団が続く。




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ソンブレロ(sombrero)も板に付いたマリアッチの一団。


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