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3.旅の準備(2)

3)[肝心の宿さがし]
さて、1ヶ月程度フエンヒローラに滞在するとすればどんなところに宿泊するか?日本にいるのと同じ普通の生活をするには簡単でも自炊ができる長期滞在者用のホテルがあれば好都合だ。調べてみるとスペインのホテルには通常のホテル(H)のほかに、そんなに多くはないが「アパートホテル」(HA)というカテゴリーがある。このタイプはリゾート地に多く、キッチン付きで家族連れとか仲間同士などが自炊もしながら比較的長期に滞在するのに向いており、値段も経済的で「Apartamento Hotel」または「Apartotel」と呼ばれている
もっと長い3ヶ月、半年以上の滞在ならアパートメント(コンドミニアム)になるだろうが、この場合は個人で日本から予約するにはまだ情報が少なく難しいので、取りあえずのホテルだけ押さえて現地で不動産屋を介して探さざるを得ないようだ。


旅の後半で宿泊したトレモリーノスのアパートホテル。「Aparthotel」の看板が見える。

  とにかく宿泊先の確保は、個人旅行の場合最大の問題だ。若いときのように予約無しで出かけ、現地で何とかするというのもあるだろうが、もうそんな気力はない。ではどうするか、今の時代はネット上で検索をかければいろいろなホテル予約サイトが出てくる。その中で適当なサイトを選び自分の希望と予算に合う物件を探すことができる。ただし、そのためにはあらかじめ現地事情、特に現地周辺や街の地理を十分頭に入れておくことが必須だ。満足いくホテルを探し出せるかは保障の限りではないが、少し前までなら旅行会社に頼む以外なかったことが、ネットを通じて個人で出来るのは何とも素晴らしい。
これらのサイトでは日本語のもの、英語のもの、スペイン語のもの等が出てくるが、日本語サイトは一般的に紹介されている物件数も少なく、個々の物件の情報も物足りない気がする。特に今回のようにスペインの片隅にあるリゾート地の物件を探したいとなるとどうしても選択幅が狭くなる。

[ぴったりのホテル予約サイト発見!]
いろいろ見てるうちに、偶然マラガを本拠としているホテル予約サイトを見つけた。当然スペイン語だが地元だけにリストアップされているホテル数が多く、個々の物件の説明が丁寧、値段もまずまずのものが並んでおり見やすい形式になっている。辞書を片手にホテルの所在地や概要、部屋の種類と設備、肝心の値段などを比較しながら絞っていく。滞在中の過ごし方を思い浮かべると、キッチン付きの1LDK(アパートホテル)で、近くで食料品等の調達が出来、いざとなればレストランでの食事も容易なこと、さらに鉄道・バス・タクシーへのアクセスの良いことが絶対条件。それならフエンヒローラの市街地にあるアパートホテルから選択するのがベストだろう。さらに、料金がリーズナブル、海岸にも近ければ言うことはないが選択肢はぐっと狭まる。市街から外れても良いならリゾート雰囲気抜群のHAも結構あるのだが、場所を地図で調べると車がないとどうしようもない場合が多く注意が必要だ。

結局、フエンヒローラ市街の西端になるが海岸にも近く、町の中心にある電車の駅から約1.5km、バスなら10分強の位置にあるアパートホテル「Fuengirola Beach」を第一候補とした。部屋は独立した寝室とLDKのスペースからなる「1LDKタイプ」で、勿論キッチン、バス・トイレ、バルコニーも付いていることになっている。(因みに、これに対して「エスタディオ(Estudio)」というワンルームタイプがあり、この場合ベッドも、キッチンも、リビング・ダイニングセットも1部屋に収まっているが、その分値段も安いのが一般的だ。)



フエンヒローラ市街地(西側半分)の地図。左下部、N340号線を挟んでSOHAIL城址の反対側にアパートホテル「Fuengirola Beach」がある。右側中央部が町の中心部でホテルから約1,5km。

ところで、このホテル、値段がなんと1部屋・1泊当たり40€/弱(約6,000円)と思いがけなく安い。このくらいで泊まれれば1ヶ月の家賃と考えてもそんなに高くはないし、年金生活者にとっては有難い話なのだが逆に何か心配だ。改めてこのサイトで見れるホテルの案内ページに飛んで説明をチェックし、設備や部屋の写真を見てみるが問題があるとは思えない。これはキャンペーン価格で掘り出しものなのか?、それとも「羊頭狗肉」で実物は低品質なのではないか?、そもそもこの予約サイト自体、本当に信頼して良いのか?などと、かえって疑心暗鬼になってしまう。結局、決め手にしたのはサイトにあった「予約後宿泊日の3日前までなら手数料なしで解約可」という良心的な説明だった。
このホテルをパソコン上で見つけたのが正月頃、モタモタしていると先を越されてタイミングを逃すのではないかと思い、2月初旬、意を決して画面上の予約手続をおこなった。(吉と出るか凶と出るか、この結果は現地に行ってはっきりする。)

[画面上での予約手続]
画面の指示に従って到着日、宿泊日数、ベッドはダブルかツインか等の欄を埋めた後、個人情報として名前、国籍、パスポート番号、住所、電話・FAX番号、そしてクレジットカードの情報を求められた。これらは日本でネットショッピングするのと大差ないが、すべてスペイン語なので辞書で確認しながら慎重に進めた。唯一戸惑ったのが、クレジットカードのところで求められたカードの発行先という欄。日本では訊かれることがないのでどう埋めればよいのか困惑したが、結局カード会社の英文社名を入れたら次の段階に進むことができた。

宿泊予定の約1ヶ月間(実際は27泊)、同じホテルはつまらないかな、現地で実際にホテルを見て気に入れば延泊すればよい、現地の旅行社に頼んで最後の1週間ぐらいはポルトガル旅行でも組めないかなどと考えていたため、このホテルの宿泊は取りあえず前半の4月12日(木)からの14泊にした。(この判断は後で功罪両方の結果を招くことになる。)
すべて受け付けられて最後の契約確定ボタンをおっかなビックリ押した。と同時にメールが届き、予約は受け付けられたこと、宿泊費全額が口座から引き落とされたこと、ホテルに到着したら添付の予約控(el Bono de Reserva)のコピーを提示することなどが読み取れる。まだ出発まで2ヶ月以上ある。それまでに何があるか分からないが、日程変更や内容変更も言葉の問題はあるものの連絡すればできることになっているし、そもそも手数料なしの解約が出発3日前までOKなのは心強い。
それでも、予約控のコピー1枚で本当に大丈夫かと最後まで不安だった。


結果的に心配も杞憂に終わって予定どおり宿泊ができたアパートホテル「Fuengirola Beach」。ホテル入口部分の一角。

4)[航空券予約サイトからのチケット購入] 
宿が決まったことにより、出発日が4月11日(水)とはっきりしたので並行して検討していた航空券も確定させなければならない。勿論、航空券もネットで購入可能で、ホテルの場合と違って国内の沢山あるサイトで比較できるので気は楽だ。都合の良い時間帯のフライトが選べて価格的に安い便はどこのサイトのものか?そもそも格安航空券は出発の時期、曜日によって値段に相当の開きがあり、サイトによっても結構違うので根気強く調べてみる価値がある。

今回は到着地マラガ空港からホテルのある町まで電車で行くこととしたので昼間に着きたかった。そのためには成田を夜発つ必要があり、この条件に合うのはフランス航空(AF)だけ。しかも、マラガへの乗り継ぎ便数が多く、便利なのはやはりパリ経由のAFのようだ。勿論、
ロンドン経由になる英国航空(BA)や他のヨーロッパの航空会社便でも行けるが成田発が昼間で現地到着が夜の時間帯になったり、乗り継ぎ時間が1時間ちょっとしかないとか、そうでなければ一泊が必要(乗換え地で別途予定があれば別だが)なこともあったりしてちょっと使いづらい。

こんな検討も正月明けあたりから始めていたが、出発が決まった以上、やはり2月初旬の段階でネットによる購入を確定させた。結局、成田発が4月11日(水)22時前の夜行便、パリ着12日早朝の4時すぎ、(この後、空港で約6時間休憩)、パリ発10時半、マラガ着13時すぎという旅程になった。購入後分かったのだが、この手の航空券は早期であればあるほど安いわけではなく、といってギリギリになって安くなるわけでもないようで、出発2ヶ月前ぐらいが最適らしい。購入時期によってチケット価格が多少ながら変動するようだが、底値付近(?)で手に入れることができた。

こうして旅の基本である宿と足、いやフライトの準備はできた。このほか、お足(お金)のことや、1ヶ月間の個人旅行であるがための携行品などの準備についても追々触れることにしたい。


 

 


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