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第11日(6/1木)(Barcelona→成田)

6時起き、ホテル出発7時40分でバルセロナ・プラット空港(Aeroport del Prat)へ。30分ほどで到着したのでまだ出発まで2時間と少しある。チェックインをすぐにすませ荷物を出してしまった後、付き添ってくれていた現地ガイドさんから「免税書類を持っている人は手続に行きましょう。」と声がかかり少し離れた銀行のような事務所に行く。
求められれば書類の他に一緒に買った現物も提示しなければならないことになっているが、例の書類とパスポートを出すくらいで簡単に手続は済んだ。何日か前にCórdobaで購入した分も合わせたので小物のお土産が買えるくらいは戻ってきた。昨日デパートで頑張った甲斐(?)があったというものだ。
終わってからの感想だが、現地のガイドさんがいたからうまくいったが、もし個人旅行で初めてならちょっと難しいかなと思う。とにかく諦めずに執念深く(?)やらないとダメだろう。

Barcelona10:35発の帰国便は往きと同じスカンジナビア航空。Copenhagenには13:30に着き、15:45発まで乗換えに時間があったので、軽い昼食を済ませ最後の小物土産などを買う。がここでは簡単にはユーロが使えなくて不便。デンマークは英国、スエーデンなどと共にユーロ圏には入っているものの通貨については国民の同意が得られず、EC条約上適用除外が認められているためだそうな。
仕方なく小払いもカードで清算したが問題はなかった。因みにデンマーク通貨はデンマーククローネ。
成田には翌朝の9:35(日本時間)に無事到着した。一緒の皆様にはいろいろお世話になった。ここでお礼を言わせて頂きたい。

実質10日間の駆け足旅行だったが、ツアー旅行は効率がよい。スペインの2大都市と南部を主体に周っただけでも、当初考えていた目的は十分達成できたと思う。昔から文字媒体を介して想い描いていたスペインのイメージ、中南米にいた時に感じていた本国スペインのイメージが今回の旅で現実に結びついた。ほんの表面を撫でるような旅行でも、この国は予想に違わずその魅力を感じさせるに十分だった。

         

スペインは決して大きい国ではないが、地方々々によって風土、歴史、言語そして文化の多様性が際立っているようにみえる。
旅が始まった首都Madridを含め、古都のToledo、風車のConsuegraなどの地域は乾いた赤土の大地でラ マンチャ地方と呼ばれる。
続いて訪れたCórdoba、Sevilla、Granadaなどはイスラムの影響が色濃いアンダルシア地方、同じアンダルシア地方でも陽光眩しく海岸リゾートの要素が加わったMarbellaやMálaga、その後背地になる白い村Mijasを含めた地中海沿岸地方。
後半ではAlicante、ValenciaからBarcelonaへと歴史的にも文化的にも一味違う確固とした主張を感じさせるバレンシア・カタルーニャ地方を巡った。
さらに、北部、東部には中世の香りを残すカスティーリャ地方、 雨が多く緑豊かなガリシア地方などがあり、それぞれが特有の強い個性を持っている。
このような多様な地域性を見せるところが、一度訪れた旅人をリピーターにさせる魅力の一つになっているのではないかと思う。

スペインを表現するとき、「光と影」という言葉で語られることがよくある。
確かにこの国の気候風土の下では太陽の光は眩しく照りつけるが日陰はヒンやりしている。夏はとても暑く、冬は特に内陸部では寒い。
アンダルシアの白い村の風景には、透きとおった強い日差しがあたる光の部分と陰の部分とがあり、そのコントラストが強烈でくっきりした陰影は日本の穏やかなそれとは違う。

闘牛場にも光と影がある。光の当たる席(ソル:Sol)と陰(ソンブラ:Sombra)になる席に分かれていて値段も違う。勿論、雄牛(トロ:Toro)が登場する砂場(アレーナ:Arena)
にも生と死という光と影があるのだろう。

フラメンコにはギターと歌、激しい踊りと手拍子などがもたらす熱情がある。それは光の部分であり、同時に存在する蔭(闇)の部分とが相まってフラメンコ独特の雰囲気が出来上がっているとみることもできよう

今回の旅行を通じて、取りあえずスペインという国にまた一歩のめり込んでしまった。リタイア生活はまだ始まったばかり。健康上の問題を抱え込まなければ、これからもこの国の「多様性」や「光と影」を意識しつつ、自分なりの方法でもう少し付き合いを深めてみようと思う。  (07年03月 完)


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