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第8日(5/29月)(Granada→Guadix→Alicante→Valencia)

今朝もホテルからバスまで荷物を引きずることから始まった。 昨夕と同じくホテル前道路工事のため少し離れた大通りまでしかバスが入って来れないのだ。今日は今回のバスツアーの中で移動距離最大の530kmを走ることになっている。いつもより早い8時にはGranadaのホテルを出発し、最終地バレンシア(Valencia)を目指す。
まずはA-92号線を60km東進、約1時間でグアディクス(Guadix)という小さな町に到着した。クエバ(Cueva=洞窟)集落と呼ばれる洞窟住居群があることで有名らしく、街外れの丘の斜面あちこちに一見オブジェのような、白い潜望鏡のような塔が見える。実は換気筒でその下は個人の住宅になっているというわけだ。どういう背景、歴史があってクエバの集落があるのかよくわからない。地形、地質、気候などの条件がそうさせたのか、それとも民族的、文化的な関わりがあってのことなのだろうか。

 グアディクスの町の郊外に拡がるクエバ集落。ニョキニョキと灯台のようにも見える換気筒。

 あるクエバの住居内の一室、壁は漆喰で塗られ、電気、水道、トイレなども完備している。

 マドリッドから乗ってきている大型バス、日本のバスより立派(?)、乗り心地は文句ない。

  遠足に来ているのか、若い先生とカラフルな子供たち。トイレに立ち寄ったドライブインで。

 走行中のバスから変わった教会風建物が見えた、後で地図であたってみるとCúllerという町らしい。

  昼食をしたドライブイン、レストランのほかにショピングセンターも併設している。

朝出てきたアンダルシア州のグラナダ県、そしてムルシア(Murcia)州と内陸を走ってきて再び東沿いの地中海に出てきたところがバレンシア州のアリカンテ(Alicante)の町(人口32万)だ。ここまで350km。
この町は地中海に面する港湾都市で物流拠点として重要な役割を果たしているほか、日本ではあまり知られていないが、
やはり温暖な気候が魅力の保養地、海水浴場としての人気も高いという。確かに写真で見るとおり、海はコスタデルソルより綺麗な感じもするし、リゾート地としての街並みもよく整備されていて洗練されている。

スペインの地中海沿いには「コスタ デル ソル」のように独自の名前が付いた海岸が沢山ある。この辺は「コスタ ブランカ」(Costa Blanca=白い海岸)と呼ばれていて、さらに北に上るとバレンシアの先が「コスタ デル アサアール」「コスタ ドラダ」、バルセロナを越えると「コスタ ブラバ」となり、それぞれ風光明媚な海岸が続いている。

バスはヤシの並木が美しい「スペイン遊歩道(Explanada de España)」と名の付いた海岸道路脇に停まった。時刻は概ね15時半。ここで17時まで散策するという。遊歩道の海側はすぐ広い砂浜になっていて5月末だというのに真夏の景色が広がっていた。

 海沿いを走る幹線道路、右側が海岸、遊歩道もある。

 Paseo de Gomiz散策路をブラブラしながら写真正面のサンタ バルバラ城のある丘に向かう。

 Paseo de Gomiz散策路から見た海岸、5月末の16時頃でも日陰に入りたくなるくらいの天気。

サンタ バルバラ城(Castillo de Santa Barbara)は海岸に迫った岩山(標高は200mもあるだろうか)の上にある16世紀末ごろの城。海岸道路のレベルから岩山に向かって水平なトンネルが掘られていて3~400m歩くとエレベーターがあり、これで一気に丘の上に出られる。
その昔カルタゴ人が築いたのが最初らしいが、地形的要衝だったのだろう。
現在は眼下のAlicanteの街は勿論、前面に広がる地中海、右に隣町のエルチェ(Elche)、左にホテル類が立ち並ぶ
ウエルタス岬(Cabo Huertas)が一望できる展望台として機能している。

 Alicante市街中心部、マリーナの先は商業港だろう。

 左手のウエルタス岬(Cabo Huertas)方面を望む。

 丘の上にあるサンタバルバラ城址の一角。

 眼下にバスを降りて今歩いてきた海岸道路や海水浴場が見える。紺碧の地中海が美しい。

 ウエルタス岬方向に向かう海岸道路を歩道橋から。

  夕方も5時近い海水浴場風景①

 夕方も5時近い海水浴場風景②

予定どおり5時にはバスに戻り、今度は一路バレンシア(Valencia)に向かう。E-15号線を180km北上、約2時間の行程だ。時折右側に海を見るも山がちの景色が続く。オレンジ畑が多い中、別荘風の建物が目に付く。Alicanteから1時間も走った頃から急に薄暗くなり、何となく雲行きが怪しくなってきた。まだ18時を回った頃なので日没には早い。ついにValenciaの手前あたりで空は真っ黒になり、土砂降りの雨になった、今回のツアーでは初めてだ。この雨と関係あるのか分からないが、道路がめずらしく渋滞しノロノロ運転になった。でも市内に入り、近代的な街並みの新市街を通る頃には雨はあがり、結局、小1時間遅れで20時前にとあるレストランに到着。今晩の夕食はパエージャ(Paella)と聞いていたが、ホテルに入る前に食べさせるとは知らなかった。因みに、Paellaの語尾「-lla」を日本語読みにすると、「リャ」、「ヤ」、「ジャ」の三とおりあるようだが、このブログでは発音が通じやすいと言われる「ジャ」を使っている。Sevillaもセビージャ、Marbellaもマルベージャと書いている。

ところで、パエージャと言えば、バレンシア。日本でバレンシアと言えばオレンジだが、パエージャはバレンシアが本場だ。スペインきっての米どころであることとも関係しているようだ。本来は野外で炭火などで大鍋に作り大人数で食べるのが本当らしい。ただし、あくまでも”おかず”の位置づけで、海の幸、山の幸のごった煮といったところで日本で言えばさながら肉じゃがか。

さて、レストランで席に着いてしばらくすると大きなパエージャ鍋が運ばれてきた。
この鍋一つから約25人分に取り分けられたが、さすがに盛りは物足りない。本場のせいか、腹が空いていたせいか、とにかく美味かったのでなおそう感じたのかもしれない。結局ホテル(EXPO HOTEL VALENCIA)に入って落ち着いたのは10時、長い一日だった。明日はツアー最後の町、バルセロナ(Barcelona)に向かう。

 AlicanteとValenciaの中間あたりの景色、オレンジ畑か(?)(バスの車窓から)

 Valencia近くになって空は真っ暗になりスコールのような雨になる。KYOCERAの看板が見える。(バスの車窓から)

 Valencia新市街の斬新なデザインの住宅(?)ビル。

 新市街のロータリーで見た岡本太郎ばりのオブジェ。

 大鍋のパエージャ、約25人分、美味しかったが量は少な目。

 

 

 

 

 

 


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